子どもがイライラしていると、自分もイライラしてしまう。
自分がイライラしていると、子どももイライラしてしまう。
そんな事って、よくありますよね。
たいていのイライラは、「自分の気持ち」をわかってもらえないという所から始まります。
自分の気持ちを相手に伝えることって、本当に難しいですよね。
怒りの感情など、自分の気持ちとうまく向き合いコントロール出来れば、相手にも自分の気持ちをうまく伝える事ができるようになると思いませんか??
今回は、「怒り」のコントロールについてのおすすめの絵本のご紹介をします。
まずは、自分の気持ちと向き合う方法が、この絵本でわかります。
絵本なので、小学生にもわかりやすい内容になっています。
怒りの感情をコントロールする方法とともに、自分の気持ちをうまく相手に伝えたいと思った時にも役立つ方法が載っているので、ぜひ参考にしてみてください。
「感情のコントロール方法」を絵本で学ぶメリット
「感情のコントロール方法」とは、次の順番で考えると楽になります。
自分の中に起こった感情を受け止める(感情に気付く)
👇
その感情を否定しない
👇
起こった感情とじっくり向き合う
(自分は怒っているんだな・今悲しい気持ちになっているんだななど…自分の気持ちを感じる)
👇
相手に伝えたいことがある時には、「私メッセージ」(自分を主語として考えた文章)で、自分の気持ちを相手に伝える。
絵本から、何かを学ぶという事にはたくさんの良い点があります。
絵本は、絵で表現されている部分が多く、視覚から入ってくるので、頭の中でイメージしやすいです。
頭の中でイメージ化されることで、より自分の中にインプットしやすくなります。
絵本は、わかりやすい言葉が使われています。
それは基本的に絵本が、子供向けのものだからです。
当たり前のように感じるかもしれませんが、ここが大切です。
いくら興味を持って読んでいても、読んでいる途中でわからなくなると、面白くなくなったり興味がなくなることもあります。
絵本では、そういう事がほとんどありません。
わかりやすく、頭でイメージできるように作られています。
だから、理解しやすいのです。
大人でも、何かをよく知りたい、学びたいと思った時に、簡単に書かれているものから読み始めるとわかりやすいですよね。
自分の感情と上手に向き合える方法がわかる絵本
この絵本は、「怒り」の感情を持つこと自体を悪いとは思わなくても大丈夫と思わせてくれる内容になっています。
まずは、自分が「イライラ」しているという事実を受け止め、その後どうしたらいいのかという事を、小学生にもわかるように説明してくれます。
ムカムカ!いかりはあばれんぼう
こころってふしぎ!
ムカムカ! いかり はあばれんぼう
絵・ささき みお
監修・松丸 未来
編集・少年写真新聞社
私もすぐにイライラしたり、怒りの感情とうまく向き合うことが出来ずにいました。
この本を読んでからは、「怒り=イライラ」の感情に対して、悪いものだと思わなくなりました。
自分の「怒り」の感情を、素直に受け止めて、客観的に捉えられるようになりました。
また、子どもが「怒り」の感情を感じている時に、その感情を否定するような気持ちもなくなりました。
子どもに対して、「怒り」の感情を感じる事を否定的に捉えることがなくなりました。
子どもが「イライラ」していても、そのこと自体を責めたりしなくなりました。
落ち着いた気持ちで、子どもが「怒り=イライラ」を感じているときに接することが出来るようになりました。
「怒り」の感情とうまく向き合うってどういうこと?
「怒り」という感情は、時には自分でもコントロールできないくらい大きくなり、暴走してしまう厄介な感情だと思われがちです。
しかし、「怒り」という感情は子どもが成長していく上で必要な物なのです。
「怒り」の感情を感じる事をダメだと思うことは、全くないのです。
親である私たちは、子どもが「怒り」の感情を感じている時には、
「どうやって、子どもの気持ちをしずめよう…。」と、
怒りの感情を早く抑えてあげた方がいいじゃないかと考えてしまいますよね。
しかし、じっくりと「怒り」の感情を感じ、その気持ちと葛藤して、最後に自分で折り合いをつける経験をすることは、とても大切です。
子どもは、自分で様々な感情を感じながら、その気持ちに自分で向き合っていきます。
そういう経験の中で、自分が感じている本当の気持ちに気づくことも出来るのです。
怒り(イライラ)とは、どういう気持ち?
子どもが初めて「怒り」の感情を持つようなるのは、いつくらいでしょうか??
子どもが初めて「怒り」の感情を表すようになるのは、
ちょうど、イヤイヤ期が始まる2歳前後だと言われています。
イヤイヤ期というのは、成長の過程において
「これは違う」という気持ちのものに対して、「イヤ」と言い続ける事を言います。
2歳前後の子どもは、まだ言葉も未発達で自分のやりたいことや、気持ちをうまく主張することが出来ません。
そこで、自分の思っている事と違う事に対して「イヤ」と強く主張するのです。
その気持ちが膨らみ、強く感じる事で「怒り」に変わっていきます。
誰の気持ちの中にも「怒り」の感情はすんでいるのです。
それは、決して悪い事ではありません。
「怒り」の感情を感じる事で、
自分の心の中に、「イヤなことがおこっているよ!!」という事を知らせてくれているのです。
「怒り」の感情を感じる事で、こころに危険が迫っているよという合図を出しているという事も言えますね。
「怒り」の気持ちは、わたしたちの心(こころ)を守ってくれているということになります。
だから、
「怒り」の感情を無理になくそうとしたり、
その気持ちを無視しようとすると、かえって心が辛くなってしまうのです。
「怒り」の感情と上手に付き合う方法
「怒り」という感情は、一度自分の中で大きくなり始めると、あっという間に大きくなります。
時には、自分でも想像できないくらい大きくなりすぎて、その存在が自分を苦しめます。
一度大きくなり過ぎた「怒り」の気持ちは、なかなか収まりません。
出来るだけ、「怒り」の気持ちが大きくなりすぎる前に、自分でしっかりと向き合う必要があるのです。
- 「怒り」の気持ちは大きくなりやすいです。
「怒り」を感じたら、大きくなる前に気づいて、気持ちを落ち着かせましょう。 - 「怒り」の気持ちにもいろんな種類があるという事を知る。
「怒り」の気持ちの後ろに、「かなしい」「くやしい」「うらやましい」といった
別の気持ちが潜んでいることに気付こう。 - かけっこで負けた「悔しい(怒り)」などの感情は、次こそ「頑張ろう(やる気)」というパワーにかえることもできる。
- 「怒り」の気持ちを感じたら、一度その場を離れましょう。
- 怒りたくなったら、一度相手の立場に立って、考えてみましょう。
「気持ち」を落ち着かせるために、自分で出来る方法をご紹介しますね!
「イライラ」した時に、一度試してみてください。
自分の気持ちを相手に伝える「私メッセージ」のやり方
自分の感情を、うまく相手に伝える事ができるようになると自分の気持ちも落ち着きます。
我慢ばかりしなくて済みます。気持ちのすれ違いも起こりにくくなるのでおススメです。
気持ちが落ち着いた後には、自分の気持ちを相手にうまく伝えるのが大切になります。
その方法として「私メッセージ」というものがあります。
「私」を主語にして、物事を伝える方法です。
基本的に、「自分」の気持ちを主語にするので、自分の気持ちを中心に考える事ができるようになるので、とてもおススメです。
「私メッセージ」は、自分が主語になります。
相手を責めない言い方になるので、子どもを注意する時にも使えます。
「お母さんは、こういう風に思ってるよ…」とか「お母さんは、こんな風にしてくれると嬉しいんだけどね…」と伝えるようなやり方です。
慣れるまでは、なかなか難しいかもしれませんが、意識して使い続けるのがコツです。
「怒り(イライラ)」の原因はこんなところからも。
「怒り」の原因は、外的要因ばかりではありません。
普段は大丈夫だけど、今日は何だかイライラするっていう時ってありますよね。
その原因になるのが
- 寝不足
- お腹がすいている
- 疲れている
などの、生活環境からくるものです。
大人でも疲れているときやお腹がすいているとイライラしてしまいますよね。
これらの原因は、未然に取り除くことができますよね。
子どもの「怒り」の裏側にある「本当の気持ち」に気付いてあげましょう!
子どもが「怒り」の感情を表している時には、その裏に別の感情が隠れていることがとても多いです。
そのことに気付いてあげることが出来ると、子どもの気持ちは落ち着きます。
信頼関係もますます深まっていきます。
子どもが「怒り」の気持ちを感じているときには、
「この子が今、伝えたいことは何だろう?」
「この子は、どのようにこの怒りの感情を落ち着かせるのだろうか?」
と、客観的に見るようにしてあげてください。
そうすると、
子どもの「怒り」の気持ちの裏側にある、様々な感情に気付くことができます。
- 自分のことを、ちゃんとわかってほしい
- 自分なりの理由がきちんとある(それに気付いてほしい)
- もっと自分にかまってほしい。自分を見てほしい。
子どもが「怒り」の気持ちとうまく向き合っていけるかどうかは、「怒り」の気持ちをを感じた時に、周り(親など)がどういう対応をしていけるかがカギになります。
「怒り」を感じている子どもを強く怒って、「怒り」の感情を否定してしまったり、
「怒り」を感じている子どもを責めてしまうようでは、子どもも「怒り」の気持ちとうまく向き合うことが出来なくなります。
子どもは「怒り」の感情を通して、周りの人に伝えたいことがあるんだというのをわかってあげれるといいですよね。
子どもが「怒り」の感情を感じている時にこそ、私たちは冷静に対応していきましょう。
子どもが「怒り」の感情とうまく向きあって、「自分自身の力」で怒りの対処法を見つけるようになるまでは、気長な気持ちで、一緒にいろいろ試してみるといいですよね。
子どもの「怒り」の感情との向き合い方を成長として受け止めよう
この本を親子で読んで、しばらくすると、子どもたちの気持ちにも変化が見られてきました。
最初は、興味を持っているのかどうかわかりませんでしたが、何度か子ども一人でも、この本を読んでいる姿を見かけました。
子どもには「怒り」の感情というものを、きちんと認識する機会があまりないのかもしれません。
今までは、
何となくイライラする…。
どうして私ばかり怒られるの?と、グチグチ言う姿が見られました。
しかし、最近はイライラの感情が芽生えたら、その場を離れるようになったり、ひとりでトイレにこもってみたりするようになりました。
しばらくすると、自分で気持ちを落ち着かせて、また戻ってきます。
その姿をみるだけで、ずいぶん成長したなぁと思いました。
子どもの気持ちのコントロールは本人にしかできない事です。
大人が、どうにかしてあげられることではありません。
子ども自身が、自分の感情とうまく向き合い、「自分の気持ち」の受け止め方や感じ方について学んでいくしかないのです。
私も「怒り」のコントロールは、上手にできる方ではありません。
ついつい感情的になって、大きな声で怒ってしまいます。
そして、反省することもよくあります。
そんな時、自分を責めたり反省をしてばかりでした。
しかし、この本に出会って客観的に自分を見る事が出来るようになりました。
もう大人なんだから、遅いということはありません。
思い立ったら、今からでも変わることが出来ます。
「怒り」の気持ちのコントロール方法を知っているだけで、ずいぶん変わってくるものです。
すぐには、簡単に「怒り」の感情のコントロールをすることはできませんかもしれませんが、
子どもと一緒に、気長に自分の気持ちに向き合っていけるようになりたいです。
自分の気持ちを「無視」しない事って大事ですよね。
「イライラ」してても、悪い事ではないんだと自分を否定しないようになりたいものです。
コメント